【 欲動 】
亜空ネタで、敵に掴まったら色々あんなことこんなこと……
洗脳されたりもありだったりして…ぐへっ、と妄想した結果です。
完全R18です、背後注意。
最大の注意として、アイマルながらアイクが鮪……です。
+ + + + +
一体こんな状態にされてどれぐらい経っただろうか。
何も無い天井を見上げ、アイクはやれやれとため息を吐いた。
閉じ込められた白い部屋には時計もなく、窓も無いため日の動きも確認出来なくなっている。
身体は床に座らされ、腕を上に伸ばされたまま壁に直に貼り付けられて動かすことも出来ない。
手首は徐々に痛みだし、腕そのものも痺れ初めている。
「どうしたもんか……」
呟いてもどうにもならないと、何度試したかも分からない足掻きをしてみる。
力を込め、腕を拘束している黒い器具を壊そうとしてみるが、やはり力が入らずに上手くいかない。
これも何度目になるか分からないため息をつき、アイクは再び白い天井を見上げた。
なぜこんなことになったのか、記憶を辿ってみるが鮮明なものは何も出てこない。
ただ、途中まで仲間と共に敵を追いかけていたのは確かだ。
亜空軍を追いかけて剣を交えて――
そこまで考えて思考が止まった。
一緒にいた仲間はどうしているのか、別行動だった者はどうなったのか。
――ガチャ…
閉じられたままだった部屋の扉が開いたのはそんな瞬間だった。
今まで物音一つしなかったというのに、あっさりと開く扉にアイクは少し驚いた。
しかし僅かな隙間が開いただけで一向も変化が起きない。
「誰だ」
それでも人の気配だけは感じ取ったアイクは、出来るだけ相手を威嚇するような低い声で言う。
このままの状態では何をされても抵抗など出来ないが、簡単に屈する訳にもいかない。
「アイク」
けれど聞こえたのは予想外の人物の物だった。
「僕だよ」
「……マルス」
まさか、信じられないと名を呟いてみるが、それはあっさりと現実なる。
しかしアイクがまったく思いもしなかった姿で。
「生きてたんだね、良かった」
にっこりと笑みを浮かべるマルスだが、アイクはそれに答える事が出来なかった。
「……一体、何があったんだ?」
「何が?」
「何がじゃないだろう!」
声を荒げた次いでに腕に力が入ってしまい、アイクは痛みに顔を歪めたがそれを
気にする余裕がなくなっていた。
目の前のマルスは、ほぼ一糸纏わぬ姿に近かったからだ。
辛うじて羽織っているのはいつも着ていた青い上着だけ。
そんな彼の霰もない姿にアイクは微かに身体の鼓動が上がるのを感じたが、
頭を振ってそれをかき消す。
「どうしてそんな恰好で……」
顔をうつ向かせ、なるべくその姿を凝視しないように努めてみるが、当のマルスは
お構い無しに歩み寄ってくる。
「アイク」
視界の端に素足が見えたと思った瞬間、頬に手が触れると同時に思いっきり顔を上に向けられた。
「アイク」
もう一度名を呼ぶマルスに、アイクは目が離せなくなってしまった。
赤く上気した頬に濡れたように見える瞳、そしてかすかに荒い呼吸。
「ねぇアイク。僕ね、ずっとアイクとこうしたかったんだ」
うっとりと熱を含んだ声で囁くマルス。
何を、と言う前に口が塞がれた。
見開かれたアイクの瞳の前には、マルスの顔しか写っていない。
キスをされているんだと自覚したのは、マルスの舌が口内を侵し始めてからだった。
「っんぅ……」
マルスが何か舐めていたのか、アイクは何度も唇を重ねられる内に酷く甘ったるい味を覚え始めた。
それは次第に鼻孔も擽り、身体にゆっくりと穏やかに染み渡っていく。
どれぐらいそうしていただろうか。
濡れた音に頭が熱っぽさを帯び始めるとマルスが顔を僅かに離した。
お互いの唇から唾液が糸を引く様は、アイクの身体に熱を与えるのに十分過ぎるほど卑猥に見えた。
「これでもっと気持ちよくなれるから……」
何が、という問いはまたも言えなかった。
身体を襲った快感が思考を弾き飛ばしてしまったからだ。
「あ、っは……」
「ね、気持ちいいでしょ?」
言ってマルスは服の上からアイクの下腹部を撫で上げる。
ゆったりと、しかし確実に熱を煽るその動きにアイクは首を振ることでしか抵抗出来なかった。
「マルスっ……」
「熱くなってるよ、アイクの」
マルスの穏やか口調と穏やかな動き。
壁に止められた腕が酷くもどかしかった。
手の動きはそのままに、マルスはアイクの耳にも舌を這わせて中を弄っていく。
「うぁ、あっ……」
身体を走り抜けていく痺れに耐えきれず、アイクは噛み殺した声を上げた。
耳を犯す濡れた音と明らかに快感を煽る手の動きに、徐々に理性が剥がされていく。
「マルス、もうやめてくれ……」
ギリギリのラインで吐いた抵抗だったのだが、マルスにはそう受け取られなかったようで。
「あぁ、もうイキそう?」
「ちがっ! な、にを言って……っぁあ!」
文句を言おうと開いた口から溢れたのは明らかな喘ぎだった。
いつの間にベルトを外していたのか、マルスはアイクのズボンの中に直接手を入れてきたのだ。
「マルスっ……やめっ……」
跳ねる身体を止められないアイクに構いもせずに、
「凄い濡れてるよ、アイク。やっぱり薬が効いてるんだね、気持ちいいんだ」
言うが早くマルスは下着ごとアイクのズボンを下ろしてしまった。
何か気になる言葉が聞こえたが、完全に起ち上がっている性器を晒されているという現実は
アイクの思考を止めるのに十分過ぎた。
「もっと気持ち良くしてあげるよ……」
そんな台詞が聞こえたと同時に、性器に暖かく柔らかいものに包まれるのを感じた。
「っぁ……!」
声を殺せたのが信じられないほどの快感が、アイクの頭からつま先にまで駆け巡っていく。
何が起こったのかと焦って視線を下ろすと、そこには両足を押さえつけて下腹部に
顔を埋めているマルスの姿があった。
アイクが現実を理解するより早く、マルスは猛った性器に舌を這わせて口内で攻めたてる。
先から溢れてくる液を音を立てながらすすると、アイクの腰が面白いようにひくついていく。
微かに漏れてくる掠れた声も、マルスを煽るに十分なものだった。
徐々に与えるだけでは満足出来なくなり、マルスは自身の性器にも手を伸ばしていじり始めてしまった。
「マルス……」
そんな姿に気がついたアイクは、名を呟く以外に何も出来なかった。
縛られた身体が酷くもどかしい。
腕を解放されたならば、今すぐにでもマルスの身体を貪ってしまいそうな、そんな衝動にさえ駆られている。
マルス自身も快楽が大きくなってきたのか、性器をいじる手が止められなくなってきていた。
「マルス……も、ダメだ……」
「ん、ぁ……僕も……」
一旦アイクの下腹部から顔を上げたマルスは、完全に熱に犯された表情で言った。
「一回、一緒にイこう」
にっこりと言い放ち、再びアイクの性器を口に含みながら自分の手で自身を煽り、一気に追い立てる。
「マル、ス……っぅあぁ!」
「んっぅ……!」
声と同時に口内で吐き出された熱い液を感じながら、マルスもまたそれに煽られて
自身の手に精液を吐き出していく。
口の中の物を飲み込みながら、マルスは緩慢な動きで顔を上げる。
唇の隅を汚す液を舌で舐める姿に、アイクは吐き出したばかりだというのに
また身体が熱くなるのを感じた。
おかしい、こんなにまでなるなんて――
「アイク、まだ足りないみたいだね」
言って再び熱を取り戻している性器に手を伸ばし、マルスはうっとりと呟いた。
「ねぇ……入れてもいい?」
「……は?」
熱さに呑まれている頭では、マルスが何を言っているのか理解出来なかった。
そんな様子を気にも止めずに、マルスはアイクの上におもむろに跨がる。
戸惑いを隠せないでいるアイクに唇を重ね、
「大丈夫、痛くないから……」
それでもまだ頭の中を「?」で埋め尽くしているらしいアイクに、マルスはもう一度
唇を重ねて口内に舌を差し入れる。
そのまま片手でアイクの性器をなぞりながら自分の秘部へと宛がい、ゆっくりと腰を落としていく。
「んぅ、ん……!」
初めての強い感覚に、アイクは頭の中が真っ白になっていくのを感じた。
口でされていたのとはまた違う、暖かくひくつく内壁に意識が飛びそうになる。
マルスもまた中を犯して行く性器の熱さに身体の震えを覚えた。
「っは、あ、入った……」
腰を落としきり、マルスはアイクに軽く口付けたまま呟く。
おそらく自分も似たような表情になっているのだろう、頬を上気させたアイクの顔を覗き込み、
ふっと微笑んで首に腕を回して肩口に顔をうずめた。
「平気? いくよ?」
「ん……」
僅かに頷くのを感じて、マルスは腰を動かし始める。
中を犯していく性器の熱が大きくなるにつれてアイクの息も荒くなり、そしてマルスも
また快感に飲み込まれていく。
「あぁ、ん!」
「っく……ぁ……」
濡れた音とあられもない声に理性はどんどん削り取られ、気がつけば二人は
ひたすらに快感だけを追い求めていた。
「アイク……僕、もうイきそっ……」
「俺、もっ……」
一緒に上り詰めれる感覚に、マルスは艶を帯びた満面の笑みを浮かべた。
「アイク、アイク……!」
「マルス……」
名前を呼び合い、もう一度唇を重ね合わせて。
嬌声を上げてマルスが果てると、その内壁の動きに煽られてアイクもまた中に精を吐き出した。
余韻に浸っていると、アイクはふと誰もいないはずの白い部屋に気配を感じた。
いまだ熱でボーっとしている頭では何なのか判別が付かず、目でそれを確認しようと顔を上げた。
だがそれをマルスに遮られ、露になっている胸元に顔を押し付けられてしまった。
「アイクは連れて行かせない」
一体なんなんだろうと思っていると、マルスは突然にそう言い出した。
「僕のところに連れて行く。邪魔しないでくれ」
再び頭の中が「?」で埋りそうになったところで、ふっと気配が消えた。
「マルス……?」
一体なんだったんだと視線で問うが、肝心のマルスはにっこりと笑うだけで答えてくれない。
「大丈夫、ずっと一緒にいられるから」
まるで天使のような微笑に、アイクは何も言い返せずに小さく頷いた。
一緒にいられる――
その言葉に、アイクは早くこの腕の枷が外れればと願った。
そうすれば、この腕の中に彼を抱きしめられるのに。
「マルス、腕のこれ外せないのか?」
「あぁ、外せるよ。でも……」
あっさりと言われた言葉にアイクは少々面食らった。
けれども次に吐かれた台詞は、さらにアイクを驚かす羽目になるわけで。
「その前に、もう一回……させて?」
* * * *